同僚にパソコンを使われたかもしれないときにすること
同僚にノートパソコンを使われたかもしれないと思ったら、確かめられることを確かめ、気づいたことと日時を書き留めて、本人に詰め寄るより情報システム担当や人事に伝えます。そのうえでパスワードを変え、見覚えのないデバイスをサインアウトさせ、席を離れるたびに画面をロックします。
要点
日付と、席を離れていた時間、いつもと違っていたことを書き留めます。その前に片付けはしません。パソコンとアカウントに覚えのない操作がないかを確かめ、情報システム担当に、人の行動についてなら人事にも伝えます。MacやWindowsのパスワードとアカウントのパスワードを変え、ほかのデバイスをサインアウトさせ、席を離れるたびに画面をロックします。
まず何を確かめますか
何も変えずに数分で確かめられることから始めます。パソコンには最近使ったファイルやアプリ、サインインの記録が残り、オンラインのアカウントにも別に記録があります。手順は別のページにまとめているので、ここでは繰り返しません。
- 最近使ったファイル、アプリ、ブラウザの履歴は、How to tell if someone used your laptop(英語)にあります。
- WindowsとMacのサインインの記録は、How to see who logged into your computer(英語)にあります。
- 職場でMicrosoft 365を使っている場合は、職場のアカウントでマイ アカウント ページにサインインし、左側の「最近のアクティビティ」を選びます。Microsoftは、サインイン項目を展開して、それぞれに覚えがあるか確認するよう案内しています。覚えがないサインインを見つけたら、パスワードを変えるよう案内しています。
- Apple Accountは、Macでアップルメニュー >「システム設定」を選び、「[ユーザ名]」をクリックして下にスクロールすると、サインインしているデバイスのリストが表示されます。Appleによると、心当たりのないデバイスはリストから削除できます。
1つ覚えておいてください。ロックされていないパソコンが使われた場合、使った人はすでにあなたとしてサインインした状態だったので、サインインの記録には何も新しく残らないことがあります。それは普通のことで、何もなかったという意味ではありません。
起きたことはどう記録しますか
記憶が新しいうちに、短く事実だけのメモを残します。情報システム担当や人事に、あとで相談や届け出をするときにも使います。調べる人が知りたいのは、印象ではなく日時と具体的なことです。
- 日付と、だいたい何時に席を離れ、何時に戻ったかを書きます。
- 気づいたことをそのまま書きます。閉じたはずのファイルが開いていた、開いていないタブがあった、メッセージが既読になっていた、などです。
- パソコンはそのままにしておきます。履歴を消したり画面を閉じたりすると、情報システム担当が確認したい記録が消えることがあります。
- このことに関するメールやメッセージは、コピーを残しておきます。
誰がやったと思うかではなく、何を見たかを書きます。話が先に進んだときに大事になるのは、疑いより事実です。
誰に伝えますか
会社のパソコンなら、まず情報システム担当に伝えます。パソコンは会社のもので、情報システム担当にはあなたが持っていない道具や記録があります。人の振る舞いについての相談なら、人事や上司が窓口で、技術的なことは情報システム担当が手伝えます。
社外にも、警察や個人情報保護委員会などの窓口があります。どの窓口が何を受け付けるかは同僚にパソコンやスマホを見られたときの相談先にまとめています。
パソコンをどう守り直しますか
見られたり使われたりした可能性のあるパスワードを変えます。会社のパソコンでは、先に情報システム担当に相談します。
- Macのログインパスワードを変える。アップルメニュー >「システム設定」を選び、サイドバーで「ユーザとグループ」をクリックし、ユーザ名の横にあるボタンをクリックして「変更」をクリックします。会社のMacでは、先に情報システム担当に確認します。
- 開かれた可能性のあるアカウントのパスワードを変えます。同じパスワードをほかのサービスでも使っていたら、そちらも変えます。総務省は、パスワードをできる限り複数のサービスで使い回さないよう呼びかけ、流出したアカウント情報で他のサービスへの不正ログインを試す手口が知られているとしています。
- Apple Accountのデバイスリストに心当たりのないデバイスがあれば、「アカウントから削除」でリモートからサインアウトさせます。
- 職場のアカウントで覚えのないサインインがあれば、Microsoftの案内どおりパスワードを変え、情報システム担当に伝えます。
総務省は、パスワード管理ツールなどについて、企業ごとに決まりを定めていることもあるので情報システム担当者に相談・確認するよう案内しています。会社のパソコンの設定を自分で変える前にも、まず確認します。
もう起きないようにするには
席を立つたびに画面をロックします。Macは「control + command + Q」キー、Windowsは「Windows キー + L」です。こうしておけば、座った人はあなたのパスワードを知らない限り使えません。総務省は、離席する際に自発的にロックし、パスワードを入力しなければパソコンを操作できないようにする方法が有効だとしています。自動ロックやホットコーナーはHow to lock your Mac screen(英語)に、席での習慣はLeaving your laptop at work or in a library(英語)にあります。
法律に違反しますか
ある出来事が犯罪に当たるかどうかは事実関係によります。だからこそ届け出て、きちんと調べてもらうことが大切です。不正アクセス禁止法は、電気通信回線を通じて他人の識別符号(IDやパスワードなど)を入力し、制限されている利用をできる状態にする行為などを禁じています。条文と罰則は他人のパソコンに勝手にアクセスすると罪になりますかにまとめています。どのくらい起きているかは同僚のパソコンやスマホを勝手に見る人はどのくらいいるのかにあります。
Failshotについて
パスワードが1つ目の層です。Failshotはその次、2つ目の層のデバイスセキュリティ(second layer device security)です。席を離れている間にMacのロックを解除した人を、写真に残します。
Failshotがオンの間は、Macのロックを解除した人の写真を撮り、Proでは続けて5秒間の動画を記録します。Failshotのウインドウは、ロック解除が撮影されたことを解除した人に知らせます。Proでアラートをオンにすれば、あなたが自分だと確認しなかったロック解除を、写真と時刻とともにメールで知らせます。オフにしたり、メニューから終了したりするには、Touch IDかFailshotのPINと答えが必要で、Macのパスワードでは操作できません。
Failshotは、自分のMac、または管理を任されているMacのためのもので、macOS 14以降で使えます。ダウンロードは無料です。無料で使えます。Pro では動画、メール通知、暗号化された Vault が加わります。Failshot Proは、failshot.appで7日間無料で試せます。アプリは英語版のみです。iPhone、Android、Windows版は準備中です。
よくある質問
本人に直接言ったほうがいいですか
たいていは、直接問いただすより届け出るほうがよい方法です。気づいたことを書き留めて情報システム担当や人事に渡せば、あなたには見られない記録を確認してもらえます。落ち着いた事実だけの報告は、口論ではなく起きたことに話を向けておくことにもなります。
サインインの記録で誰が使ったかわかりますか
ロックされていなかった場合は、わかりません。ロックされていないパソコンを使う人はあなたとして操作しているので、新しいサインインの記録は残りません。サインインの記録が役に立つのは、誰かが自分でサインインした場合です。何が開かれたかは、最近使ったファイルやブラウザの履歴のほうが多くを語ります。
情報システム担当は何があったか調べられますか
あなたより多くを見られることがよくあります。Microsoftによると、組織はIntuneで管理している企業所有のWindowsデバイスについて、ファイル パスとファイル名、レジストリとイベント ログ エントリなどを照会できます。何を確認できるかは職場のデバイス管理のしかたによるので、情報システム担当に聞いてみます。
会社のMacにFailshotを入れてもいいですか
勤務先の同意がある場合に限ります。Macは勤務先のもので、そのMacでのモニタリングについてデータ保護に関する法律上の責任を負うのは勤務先です。Failshotの場合、勤務先がFailshotの組織向け規約(Organisation Terms)に同意し、Failshotをオンにする前に、そのノートパソコンを使う全員に知らせていることも必要です。
出典
- 安全なパスワードの設定・管理, 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト
- Macのログインパスワードを変更する, Apple サポート
- Apple Accountにサインインしているデバイスを確認する, Apple サポート
- Macのキーボードショートカット, Apple サポート
- Windows のキーボード ショートカット, Microsoft サポート
- マイ サインインから職場または学校アカウントのサインイン アクティビティを表示する, Microsoft サポート
- デバイスを登録した場合に組織が確認できる情報, Microsoft Learn
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律, e-Gov法令検索